仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超・電王トリロジー EPISODE BLUE

仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超・電王トリロジー EPISODE BLUE
喪失感に泣ける“青”！『超・電王』シリーズ、怒涛の３連作、中間の第２弾である。

大方の予想通り、先鋒『ゼロノス』編はヒットを記録し、その人気の健在振りを衆目に喧伝したのは、ご存知の通り。

デジタル上映作品としてコンパクトに製作し、手堅く稼ぐと云う目的は成就され、関係者はさぞ笑いが止まらなかろう。

…と云ったやっかみはさておき、どらやきの餡子部分たる重要ポジションである本作は、なんともはや、驚くべき感動作であった。



ある日、ターミナルでマンティスイマジンによるチケット盗難事件が発生。たまたま居合わせた良太郎（溝口琢矢）がその前に立ち塞がるも、深手を負って取り逃がしてしまう。そこでオーナー（石丸謙二郎）は助っ人に良太郎の孫である幸太郎（桜田通）と相棒のイマジン、テディを招聘したものの、突然、テディと幸太郎の契約は既に終了していると云い出して…。

一方、２０１０年の現代。祖母（草村礼子）と暮らす少女、上原美来（高山侑子）は、自分と同じ姿をした少女と遭遇する。実はそのドッペルゲンガーは未来からやって来た美来自身であり、しかもマンティスイマジンと契約していて…。



良太郎とモモタロスはあらすじにある通り、早々に退場。代わりに今回、ピックアップされたのは、『さらば電王』（０８）で電王ファミリーの仲間入りを果たした幸太郎とテディだ。

本作では突如、引き離された幸太郎とテディの友情ドラマと、美来と祖母との感涙エピソードをリンクさせ、“大切なモノは失って初めて分かる”と云うテーマを明確に浮かび上がらせていく。



“親しい者を失った悲しみは、死んだ直後ではなく、日常に戻って初めて自覚する”とはよく云われる文言であるが、個人的な体験上、全くもってその通り。

“居て当たり前”であった人ほど亡くした後、普段の生活に戻ってみてやっとその存在の重要性を痛感し、ポッカリあいた空白に涙してしまうものである。と同時に、「もっとやさしくしてやれば良かった」、「感謝の言葉をかけておくべきだった」と後悔の念に襲われた方も多かろう。

当たり前の幸せに気付かないのは、人間の業と云えるかもしれない。

しかし、出来る限り後悔のない様に生きたいと願うのまた真理であろう。



そっと日常に寄り添い、自分を愛し、助けてくれていた存在に気付いた幸太郎と美来の姿を通し、そうした忘れがちな大切な事柄を、本作は教えてくれるのだ。



劇場版『ドラえもん』の感動シリーズ『おばあちゃんの思い出』（００）と内容的にモロかぶりではあるが、とにかくグッと泣ける事だけは間違いない。

特におばあちゃん、おじいちゃんっ子の人は、涙腺崩壊の注意が必要である。



アクション・パートに関しては、「NEW電王にキンタロス達が憑依したらどうなるか？」の問いに解答が与えられているので、ご注目！この仕掛けが、楽しいのなんの。

女性イマジンであるマンティスイマジンも色気たっぷりに加え、毒ガズ、鎌攻撃と芸達者ぶりを存分に発揮。NEW電王との満月の夜の死闘は、しびれる程の格好良さであった。



あと不運モードに入った幸太郎のキャラ崩壊の不幸ぶりは、TVシリーズ初期の良太郎を偲ばせ、懐かしい限り。



そしてラスト、幸太郎とテディの交わす会話で、テディの発した一言が、現代の派遣社員問題についてチクリと風刺している様で、なかなかに興味深い。

侮り難し、電王シリーズ！



ちなみに今回、ジークが登場し、いつもの王子様キャラでデンライナー内を席捲する。

結局、何しに来たのか最後まで不明であったが、大いに笑わせてもらいました。

ジークファンとしては、いつか彼をメインに一本作って欲しいものである。

ttp://movie.goo.ne.jp/usr/10020608/movie/MOVCSTD16333/index.html
「あっけらかん」といいますね。
意外さに、口を開けてぼんやりしている様子。
ぽかんとして様子、またそういう人。
口を開けて放心状態って、一体その人に何が！？、、、、ｗｗｗ

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