アマルフィ 女神の報酬

アマルフィ 女神の報酬
ハリウッド映画に飽き飽きしたあなたにぜひ主人公が１人で難事件解決、車が炎上、有得ないアクション、ヒロインとの濃厚キスシーン、、、、なんて一切ない。

だからこそいい。

この映画は正直ヒューマンドラマ的に観るべし。

程よいサスペンス要素と、重厚なのに押し付けがましくない演技。

これだけでも楽しめる。

娘の誘拐事件とその闇で動く犯罪という極限状態の中で、黒田と紗江子の言葉なきロマンスがあったのだが、その表現が素晴らしかった。

これがハリウッド映画なら、母親役は絶対わめき散らし、期待通りの取り乱しっぷりをみせる事だろう。しかし天海さんは違った。さすが。



ストーリー全体としては細かいところにいくつか「おや？」という点も見られたが、それがチャラになるくらい素敵な映画だった。

お気に入りのシーンは、黒田がイタリア人のナンパ男に絡まれる紗江子を思わず助け出そうと駆け出してしまい、その後遠目ながら見つめ合う２人。

ホテルのテラスでいつものように煙草を吸い掛けた紗江子がその手を止めるシーン。

女手ひとつ娘を育て、誰にも頼るまいと生きてきた紗江子が、黒田との出会いによって、自分が弱い１人の女なんだと気付いてしまった。それが痛い程伝わってきた。

映像美もイタリアの情景も美しかったが、一番の山場が日本大使館内部のみで終わってしまうのは少し尻すぼみな気はする。

新聞記者役の福山雅治はまさに適役。

彼はああいったいい加減な男の役が非常に似合う。

佐藤浩市が演じた犯人役の内面はもっと細かく表現すべきだと思う。

せっかくの名演技も、人物像が少し雑な為もったいない。黒田外交官にも言えることだが、いかにも大物っぽい匂いを漂わせながらやや期待ハズレ感がある。だが、自分はその期待外れ感がたまらなく好きだ。

普通の人間がいかに頭を回転させて事件解決につなげていくか、それが面白いのだ。

とんてもない推理を働かせて１人で大活躍したらそれはそれで「はいはい、凄いね」と冷めてしまいそうだ。

とにかく、細かい問題点をカバー出来るくらい俳優人の演技が美しかったので、なかなか良い余韻に浸ることが出来た。大人の映画だと思う。



黒外交官のものすごい推理だとか、超人的な能力を勝手に期待しておいて、つまんねーと言ってる方は００７などの映画を観ればいいんじゃないかね。期待通り、予想通りの活躍を見せてくれるだろうから。

ttp://movie.goo.ne.jp/usr/10027697/movie/MOVCSTD14545/index.html
卓球って面白いですよね。
室内でできる運動の中でもスペースもそんないらないし、
いいスポーツです。

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