必死剣鳥刺し

必死剣鳥刺し
殺陣の一つの極致に達した！期待以上に面白いお得な映画だった。平山監督は「クロサワ」が目指した「スクリーン上の剣戟の面白さ」を突き詰める精神を、自家薬籠中の物にした。面白い時代劇映画を作るんだというスピリットを完全に引き継いだと思った。



原作は藤沢周平の海坂藩ものだが、中身は侍の勤めのしばりの極限を描いたとはいえ、それが目的の映画ではない。



監督が目指したのは、これまでかってない「ハードボイルドな時代劇」だ。そういう意味からすると、藤沢文学のファンがこの映画を観ると、藤沢作品を換骨奪胎された憾みが残る映画だろうと思う。



　つまり「山田洋次監督の藤沢映画化作品」の対極にある映画だ。



主演の豊川悦司はリメイクの「椿三十郎」で“室戸半兵衛”を演じた時より、数段演技の幅と奥行きが広がっている。あの役を演じた３年前より、彼は俳優としてかなり化けた。



俳優陣が全般的にいい。



豊川悦司、池脇千鶴、吉川晃司、戸田菜穂、村上淳、関めぐみ、小日向文世、岸部一徳。



１対１の決闘で言えば、アラン　ラッドとジャック　パランスの「シェーン」、三船敏郎と仲代達矢の「用心棒」や「椿三十郎」が強く印象に残るが、主役を引き立て、手に汗握る場面を作るのは、やはり強烈な存在感を醸し出す相手役（敵役）がいてこそだ。



その意味でこの映画の「吉川晃司」は、八十点くらいは十分つけられる面白さを出してくれた。（それにしても一流の歌手はどうしてこんなに皆、演技がうまいのだろう）

　ただし、トヨエツと吉川晃司のコンビは、三船と仲代の凄さをあらためて思い起こさせる段階だと思った。二人は今後も何回もこうしてスクリーンで対峙して、いずれ三船と仲代の域に是非達して欲しいと思う。二人ならいけると思う。



　映画を観終わって、ああ、主人公の剣の流儀とはこのことだったのかと。

ここまで最初に張った伏線を見事に生かす作劇をしてくれると、スカッとしてまことに気持ちがいい。あァ、面白い映画を観たっ！と爽快な気分になる。



　一緒に観にいった人とはドラマ上にある多少のキズのことも話しに出したが、要は強烈な殺陣の映画を観たい人には絶対お勧めの映画であることに間違いはない。豊川悦司の代表作に必ずなる映画だ。

ttp://movie.goo.ne.jp/usr/10028428/movie/MOVCSTD16297/index.html
当たり前の事ができなかった時ってへこみますね、、。
遅刻したり、いつもやってる仕事なのにミスったり、、。
ただ、当たり前の事をミスなくやっていくって本当はとても難しい事
なんだろうなって思います。なかなかできませんよー。



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